これから何回かに分けて、これまで乗り継いできた車を1台ずつ振り返っていきたいと思います。第1弾は、社会人になる直前に手に入れた、初めての「自分の車」――マークII JZX100です。
90年代、「マークII三兄弟」という時代
マークIIというと、同時期にチェイサー、クレスタという兄弟車が存在していたのを覚えている方も多いのではないでしょうか。いわゆる「マークII三兄弟」と呼ばれる体制で、同じプラットフォームをベースにしながら、それぞれ違うキャラクターを持たせて販売されていた時代です。JZX100型は、その三兄弟体制の中でも後期にあたるモデルにあたります。
きっかけは大学4年の秋、ディーラー巡り
私がこの車に出会ったのは、大学4年生の秋頃でした。就職したら車が必要になる、という現実的な理由からの車探しでした。
その少し前、たまたまトヨタカローラ店に立ち寄る機会があり、そこに展示されていたウィンダムMCV30のエンジンをかけさせてもらったり、内装をじっくり見せてもらったりしたことがありました。同じ頃、トヨペット店にはマークII ブリットと、JZX110型のマークIIも展示されていて、この2つのブランドを行き来しながら車を見比べていたのを覚えています。
とはいえ、新卒でいきなり新車の高級車を買えるはずもなく、結局は父と一緒にディーラーの中古車展示場に足を運ぶことになりました。
新車のウィンダムとマークIIを比べると、駆動方式が違うこともあり、人気度で言えばマークIIの方が上でした。ただ、質感という点では明らかにウィンダムの方が上だと感じていて、この時点で自分の中では、なんとなくこの2車種のどちらかの中古車、という目星がついていたような気がします。
決め手は「見た目」と「エンジン音」
中古車探しの中で最終的に選んだのは、JZX110ではなく前期型のJZX100でした。決め手になったのは、率直に言って「悪くないな」という直感的な印象と、JZX110よりもかっこいいと感じた見た目、そしてNA(自然吸気)の1JZ-GEエンジンの音でした。
手に入れたのは、Grande G 2.5 AT。実際に乗ってみると、意外にもエンジン音が車内によく聴こえてくるのが印象的でした。
今でも当時のJZX100を眺めていたい、という方には、プラモデルで手元に再現してみるのも一つの楽しみ方かもしれません。
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質感のディテールに宿る高級感
夜、フロントガラスの前、ボンネットの左右に緑色に光る車幅灯が付いていました。これはクラウンにも採用されていたタイプのもので、この灯りがつくだけで一気に高級感が増したのを覚えています。
メーターは緑色のデジタル式。当時は正直、オプティトロンメーターの方が良かったな、と思っていました。ただ、後になって知ったのですが、このデジタルメーターには数字に立体感を出すための仕掛けが施されていたそうです。当時は気づかなかった作り手のこだわりを、今になって知る面白さがあります。
TEMS(電子制御サスペンション)も装備されていましたが、乗り心地はフワフワというほどではなかった記憶があります。
エンジン音をめぐる、当時と今の答え合わせ
正直に言うと、当時は1JZ-GEの音よりも、2000ccの1G-FEエンジンの音の方が好みでした。理由は、1JZ-GEは冷間始動時に「風が吹くような音」がしなかったからです。
ところが、インターネットで情報が手に入りやすくなった今になって調べてみると、面白いことが分かりました。1G-FEは冷間始動時にカップリングファンが勢いよく回転する設計だったのに対し、1JZ-GEのカップリングファンは、真夏など高温時に空ぶかしをすると勢いよく回る設計だったのです。当時は「音がしない=物足りない」と感じていましたが、実はそれぞれのエンジンで設計思想が違っていただけだったんだな、と今になって腑に落ちました。
FRならではの、雪道での忘れられない思い出
FR(後輪駆動)ならではのエピソードとして忘れられないのが、雪が降った翌日、凍結した路面で完全に立ち往生してしまったことです。スタッドレスタイヤを履いていたにもかかわらず、後輪が空転するばかりで、まったく前に進めませんでした。FR車の雪道の弱さを、身をもって知った出来事でした。
燃費はリッター7〜8kmほど。内装は特別豪華というわけではありませんでしたが、ソフトパッドが随所に使われていて、コストカットが進んだ最近の車と比べると、当時の作りの良さを感じます。
3年、3万キロを共にして
この車とは約3年、走行距離にして3万キロほどを共に過ごしました。手放すことになったきっかけは、中古のMCV30ウィンダムに出会ったことでした。最初にディーラーで見て「質感はウィンダムの方が上」と感じていたあの記憶が、3年越しに再び自分を動かすことになるとは、当時は思ってもいませんでした。
次回は、そのMCV30ウィンダムについて振り返っていきたいと思います。
備えあれば憂いなし
あの頃は、正直なところ自動車保険についてあまり深く考えていませんでした。しかし、こうして何台もの車を乗り継いできた今だからこそ、日頃の備えの大切さを実感しています。愛車との時間を安心して楽しむためにも、一度ご自身の保険を見直してみてはいかがでしょうか。



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