聖闘士星矢の魅力【第2部】|セイントクロスの思い出と大人になって気づいたこと

【1. 導入】

聖闘士星矢にハマった子供が次に夢中になるのは、セイントクロスだった。

 

アニメを見ながら「あのクロスがほしい」と思うのは自然な流れだ。親にねだり、誕生日やクリスマスのたびにクロスが増えていった。気づけば20個以上が手元にあった。今思えば、よく買ってもらえたものだと思う。

ただひとつだけ、どうしても手に入らなかったクロスがあった。ジェミニのサガのクロス、ジェミニクロスだ。

【2. 20個以上集めた記憶】

誕生日、クリスマス、そして時には親へのねだり。気づけばブロンズ、ゴールド、ポセイドン編のクロスまで20個以上が手元に揃っていた。

特に好きだったのは装備品が多いクロスだった。ポセイドンクロスの三又の矛、クリュサオルクロスの剣、アスガルド編のジークフリートのクロス。武器や付属パーツが多いほどテンションが上がった。組み立てて飾るだけでなく、実際に手に持って遊べる装備品の存在が重要だった。

味方側ではアンドロメダの瞬のクロスが印象深い。チェーンが付属しており、他のクロスにはない独自のギミックが子供心に刺さった。サジタリアスクロスの弓矢、セイレーンクロスの美しいフォルムも記憶に残っている。

【3. 憧れのジェミニクロス】

20個以上クロスを持っていながら、どうしても手に入らなかったものが2つある。ジェミニクロスと、シードラゴンのカノンのクロスだ。

理由は単純で、親に買ってもらえなかった。ジェミニクロスやシードラゴンクロスは他のクロスより価格が高めで、子供がねだれる限界を超えていた。自分の星座のゴールドクロスは買ってもらえたが、正直がっかりした記憶がある。心の中では常にジェミニクロスと比べていた。

ジェミニのサガへの憧れがそのままクロスへの憧れに直結していた。そしてサガの双子の弟、シードラゴンのカノンのクロスも同様だ。兄弟揃えたかったが、子供時代には叶わなかった。

【4. 大人になって中古で購入】

社会人になってから、ずっと諦めていたジェミニクロスとシードラゴンクロスを中古で購入した。子供時代に買ってもらえなかった2つを、ようやく自分の手で揃えた瞬間だった。

ただ正直に言うと、感動はそこまで大きくなかった。中古品なのでメッキが褪せていたこともあるが、それ以上に思い出補正が強すぎた。子供の頃に抱いていた憧れが大きすぎて、実物がそれを超えることはなかった。

それでも満足はしている。あの頃手に入れられなかったものを、大人になって自分で買えたという事実は変わらない。叶わなかった子供時代の夢を、形として手元に置けたことに意味がある。

同世代の旧車好きや旧玩具好きなら、この感覚はわかってもらえると思う。思い出補正の壁は厚い。それでもほしかったものは、やっぱりほしかったのだ。

【5. メイドインジャパンのクオリティ】

今の目で見ると、当時のセイントクロスのクオリティは驚くほど高かった。

合金パーツが随所に使われており、手に持った時のずっしりとした重さが玩具としての満足感を生んでいた。当時の日本の玩具は全体的にそういう時代だった。戦隊モノのロボットも合金をふんだんに使っており、素材へのこだわりが目に見えてわかった。

今の玩具と比べると、素材コストのかけ方が根本的に違う。プラスチック主体の現代の玩具にはない重厚感が、あの時代のメイドインジャパンにはあった。子供ながらに「これは本物だ」と感じさせる何かがあったと思う。

処分されてしまったクロスたちが今となっては惜しい。あのクオリティの玩具は、もう作られないかもしれない。

【6. まとめ】

セイントクロスは単なる玩具ではなかった。

アニメで憧れたキャラクターのクロスを手に持って遊ぶ。装備品を取り外し、組み立て、また飾る。その繰り返しの中に、子供時代の放課後があった。20個以上買ってもらえたことは、今思えば親への感謝しかない。

ジェミニクロスとシードラゴンクロスは大人になってから自分で買った。思い出補正の壁は厚く、期待したほどの感動はなかった。それでも後悔はしていない。あの頃の自分が諦めたものを、大人になった自分が拾いに行った。それだけのことだ。

メイドインジャパンの合金玩具が輝いていたあの時代は、もう戻らない。だからこそ手元に残っているものを大切にしたいと思う。

次回第3部では、ヒルダ編・ポセイドン編のアニメの記憶を語る予定だ。

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