【1. 導入】
邦楽の音楽CDを初めて買ったのは、中学2年生の時だった。
意外と遅いと言われるかもしれない。クラスでは誰かのドラマの話、主題歌の話、持っているCDの話題が日常的に飛び交っていた。テレビアニメは好きだったが、ドラマにはそれほど興味がなく、その輪に入れていたわけではなかった。
それでも「自分も何か買ってみよう」と思い、当時の週間ベスト10を眺めた。その中で選んだのが、奥田民生の「息子」だった。
【2. 90年代J-POP全盛期の空気感】
実際に聴いてみると、「息子」は音階が高すぎず、テンポもほどよく、聴きやすい曲だった。歌詞も難しい言葉を使わず、まっすぐなメッセージが伝わってくる内容だった記憶がある。
当時はクラスでドラマ主題歌の話題が中心で、自分はその輪に入っていなかった。それでも「カローラIIに乗って」や大黒摩季の「ら・ら・ら」など、街中やテレビで自然と耳に入ってくる曲もあった。90年代後半のJ-POPは、聴く意思がなくても自然と耳に残るような環境がそこにあった。
「息子」を選んだのは、クラスにファンがいたことと、その聴きやすさだった。邦楽の知識はほとんどなかったが、これが自分の音楽遍歴の出発点になった。
【3. 音楽遍歴】
DEENとZARDは同じ系列のサウンドで、学校に同アーティストのファンがいたことが大きい。同時期には尾崎豊も聴いていた。世代的な流行の影響は強かったと思う。
DEENからSpitzあたりまでは、好みがループするように行き来していた時期だった。GRAYも当時の流行として聴いていたが、飽きるのは早かった。
Mr.Childrenは、ブレイク期からその存在は認知していた。ただ当時は桜井さんがアイドル的な人気を博していたイメージが強く、自分の中で特別な存在ではなかった。その後活動休止に入り、時代はビジュアル系ロックバンドが台頭する流れに移っていった。
そんな中で出会ったのが、活動休止中にリリースされたアルバム「BOLERO」だった。歌詞、メロディ、すべてが圧巻だった。「これはずっと残り続けるんじゃないか」と感じた。そしてその予感は、その後のミスチルの歴史が証明することになる。
【4. ノスタルジックな曲の共通点】
これまで挙げた曲を振り返ると、ある共通点が見えてくる。
Mr.Childrenの「Cross Road」「innocent world」「Sign」「HANABI」「himawari」。Spitzの「ロビンソン」「涙がキラリ☆」「空も飛べるはず」「渚」「楓」。ZARDの「眠れない夜を抱いて」「きっと忘れない」「DANDAN心弾かれてく」「Promised you」「永遠」「マイフレンド」。そして「ルビーの指輪」「ガラスの少年」「青春アミーゴ」。
これらに共通するのは、メロディだ。物憂げでありながら、どこか綺麗に整っている。切なさと美しさが同時に存在している。古い曲であっても、今聴き直しても違和感がない。むしろ現代の曲にはない深みを感じることもある。
派手な曲ではない。けれど、何度聴いても飽きないメロディラインがそこにある。それが自分にとっての「ノスタルジック」の正体なのだと思う。
【5. まとめ】
中学2年生で買った奥田民生の「息子」から始まった音楽遍歴は、DEEN、ZARD、trf、B’z、CHAGE & ASUKA、Spitz、GRAYと流行を追いながら、最終的にMr.Childrenへと辿り着いた。
途中で他のアーティストの曲を聴くこともあるが、結局はいつもMr.Childrenに戻ってくる。それを繰り返してきた。
活動休止中に出会った「BOLERO」というアルバムが、自分にとっての決定的な転換点だった。あの時感じた「これはレジェンドになる」という予感は、今のミスチルの存在感がそのまま証明している。
次回は、このMr.Childrenについて、もう少し深く掘ってみたいと思う。

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