餓狼伝説、サムライスピリッツ——駄菓子屋のネオジオが教えてくれたSNK格闘ゲームの記憶

ゲーム

これまでカプコン系の格闘ゲームの思い出を振り返ってきましたが、今回はSNK系のタイトルです。餓狼伝説、サムライスピリッツ——駄菓子屋のネオジオから始まった、もう一つの格闘ゲームの記憶を振り返ってみたいと思います。

駄菓子屋にあったもう一つの筐体、初代餓狼伝説

駅近くの駄菓子屋には、スト2ダッシュ(英語版)が置かれる前から、もう一つのタイトルがありました。それが初代「餓狼伝説」です。

筐体は画面が水平になっていて、上から見下ろすタイプだったと記憶しています。プレイする人は、投入口の近くから順番に100円玉を並べて置いていく——これが当時のルールでした。プレイの合間にはブタメンなどのカップラーメンを食べるのも定番で、購入すると駄菓子屋のおばあちゃんがお湯を入れてくれるのも、当たり前の光景でした。

初代餓狼伝説は、選択できるキャラクターがテリー、アンディ、ジョーの3人しかいませんでした。今思えば、ストリートファイター(初代)もリュウとケンの2キャラしか使えず、CPU戦を重視した作りだったことを踏襲している気もします。

3人とも一通り使いましたが、うまい人のプレイを見ることも多く、特にジョー東の「タイガーキック」は衝撃的でした。密着した状態で当てると体力を10割近く持っていけるんじゃないかと思うくらい強烈な技で、実際、画面端で投げてから重ねるだけで即死させられるほどの高性能技だったようです。

ボーナスゲームの腕相撲にはよく負けていた記憶があります。ボタン連打が要求される難易度の高いミニゲームで、これに苦戦していたのは私だけではなかったようです。

キャラクターとしては、ボスであるギース・ハワードが個人的にお気に入りでした。

餓狼伝説スペシャル——お祭り的な一作

実を言うと、この前作にあたる「餓狼伝説2」の時期は、スト2シリーズにハマりすぎていて、プレイしていません。

「餓狼伝説スペシャル(ガロスペ)」は、前作で死亡したはずのギース・ハワードが使えるようになったことが話題になり、最初に使ったのを覚えています。時系列的には「餓狼伝説3」で実は死んでいなかったことが明かされるのですが、ガロスペの時点ではそうした正史の補完はまだなく、時系列を無視したお祭り的な参戦という位置づけでした。それでも、当時は「死んだはずのキャラが使える」という単純な驚きだけで十分にワクワクしたものです。

SNKの格闘ゲームは超必殺技の入力が難しく、当時はかなり苦戦しました。使用キャラクターも、初代の3人、2の8人から、ガロスペでは15人(+隠しキャラ1人)まで大幅に増加。2にも超必殺技はありましたが、ガロスペではキャンセルを使った連続技が入るようになり、ゲーム展開がよりスピーディーになりました。

スーパーファミコン版のガロスペも購入しましたが、タメ技がニュートラルを一度挟まないと出せない仕様になっていて、正直やりづらさを感じていました。スーファミ版の餓狼伝説2はそういった問題がなかったらしいと聞いたことがあります(未プレイなので伝聞ですが)。とはいえ、なんだかんだで楽しんでいました。当時はファミ通などのゲーム雑誌に機種別の画面比較なども載っていて、それを見比べるのも楽しみの一つでした。

サムライスピリッツシリーズへ

初代:天草四郎の圧倒的な強さ

初代サムライスピリッツは、主にスーパーファミコン版をプレイしました。ボスキャラクターの天草四郎が(隠しコマンドで)使えるようになるのですが、その強さは半端ではありませんでした。実際、CPU専用として設計されていただけあって、通常技だけで十数ヒットするような、桁違いの性能を持ったキャラクターだったようです。

真サムライスピリッツ:武器破壊技という新要素

「真サムライスピリッツ」は、アーケード版と、友人宅でプレイしました。友人はネオジオCDを持っていて、ガロスペのCD版やKOF94のCD版もそこでプレイした記憶があります。

真サムライスピリッツで初めて実装されたのが「武器破壊技」でした。怒りゲージがMAXになると発動できる技で、ヒットすると相手の武器を破壊できるという、前作にはなかった大技です。コマンドもかなり難解で、苦労しながら覚えたのを覚えています。

剣(天下一剣客伝):懐かしさで手に取った一作

「剣」ことサムライスピリッツ天下一剣客伝は、社会人になってからプレイしました。ストリートファイターZERO3の「ISM」のような、過去作のシステムを再現した「スピリッツ」を選択できる仕組みがあり、懐かしさもあって購入した記憶があります。強斬りのダメージがそれまでより大きくなっていたのも印象的でした。

少しだけ触れたタイトルたち

KOFシリーズは、リアルタイムでプレイしたのは94だけです。アーケード版と、友人宅でのCD版をプレイした記憶があります。

電脳戦機バーチャロンは、アーケード版を少し、セガサターン版を少しといった程度で、あまり深くは触れられませんでした。

SNKというブランドの変遷と、個人的な願い

ここからは少し、当時を知る一人として思っていることを書かせてください。

「新日本企画」として設立されたSNKは、一度倒産しています。今のSNKは、旧SNKのIPを引き継いだ別会社です。パチスロメーカーによる買収や中国資本への売却など複雑な変遷を経て、現在はサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が設立した財団傘下の企業が株式の大半を取得し、経営を担っています。

個人的には、KOFではなく、餓狼伝説をしっかりと看板タイトルに据えてほしかったという思いがあります。毎年のようにリリースされていたKOFは、チーム戦で複数のキャラクターを覚える必要があり、正直なところ敷居が高く感じていました。餓狼伝説をメインタイトルに据え、KOFは数年に一度のお祭りタイトルという位置づけの方が、当時の私のようなライトなプレイヤーにはとっつきやすかったのではないかと思います。とはいえ、その餓狼伝説自体も、3で一度勢いを落としてしまった経緯があるので、簡単な話ではないのですが。

今でこそ、サウジアラビアからの出資もあってか、2025年に新作「餓狼伝説 City of the Wolves」が発売され、話題を集めています。前作から26年ぶりのシリーズ最新作で、賞も獲得するなど評価も高いようです。ファンの一人として、これからも大事に育てていってほしいタイトルだと思っています。

もう一つ、個人的な願いとして——未プレイのハイパーネオジオ64版サムライスピリッツ2作(「アスラ斬魔伝」など)も、いつか復刻してほしいと思っています。同じハイパーネオジオ64のタイトルだった餓狼伝説WILD AMBITIONはすでにPS1に移植されているので、サムライスピリッツの方もいつか日の目を見てほしいところです。

まとめ

駄菓子屋の片隅にあったもう一台の筐体から始まった、餓狼伝説とサムライスピリッツの記憶。カプコン系のタイトルとはまた違う難しさ、そして違う魅力がそこにはありました。

会社としてのSNKは大きく姿を変えましたが、当時夢中になったキャラクターたちは今も新作の中で生き続けています。願わくば、あの頃の記憶とともに、これからも長くシリーズが続いていってほしいと思います。

26年ぶりの最新作、今こそサウスタウンへ

前作から26年の時を経て登場した最新作「餓狼伝説 City of the Wolves」。独自のアートスタイルと、バトルの興奮を加速させる「REVシステム」が新たに搭載され、初心者から上級者まで楽しめる2つの操作スタイルも用意されています。歴代の人気キャラクターに加え、新キャラクターも含めた22体が、欲望渦巻くサウスタウンで激突します。

駄菓子屋の筐体から始まった私の餓狼伝説の記憶が、この最新作でどうつながっていくのか——今から楽しみにしています。

餓狼伝説 City of the Wolves SPECIAL EDITION(PS5版)

当時はまだ、格闘ゲームが世界大会でスポンサーを集めるような一大競技になるとは想像もしていませんでした。今ではレッドブルやモンスターエナジーが数々の大会を後押しする時代です。対戦の合間に一息つきたいとき、当時を思い出しながら一本、なんていうのもいいかもしれません(もちろん飲みすぎには注意です)。

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